新作「瑠璃色の海」ができました
夏の新作は、海です。瑠璃色(るりいろ)——日本で古くから愛されてきた、いちばん深い青。その海に、熱帯魚たちが泳いでいます。
この海は、和紙をちぎり、重ねて作りました。そして一枚の絵に見えて、実は少しだけ立体です。サンゴとクマノミが、海からそっと浮き上がっています。切り取って、起こして、貼る。手のかかる作り方ですが、光が当たると小さな影が生まれて、海に奥行きが出るのです。
切り口に、金を
浮き上がらせるために切り取ると、紙の断面が白く残ります。そのままでは、深い青の海に白い線が浮いてしまう。だから一枚ずつ、切り口に金のインクを入れています。
日本には「金継ぎ」という文化があります。割れた器を捨てずに、金でつないで、もう一度使う。つなぎ目を隠すのではなく、その器だけの景色として愛でる——そんな考え方です。
切った跡を隠すのではなく、金の線に変える。この海の縁を指でたどると、細い金がきらりと光ります。近くで見たときにだけ気づく、小さな仕事です。
美しいものを、一度ほどいて、
もう一度愛する。
そんな気持ちで、この海を作っています。
貼れば思い出、貼らなければアート
お手元の写真を貼れば、あなただけの夏の一枚に。貼らずにそのまま飾れば、独立した一枚のアートに。どちらでも完成するように、デザインしています。
姉妹作もいます。光が降りそそぐ海を、海亀がゆっくり渡っていく「光降るサンゴの海」。甲羅には、ほんの少しラメを。ふたつ並べると、深い海と明るい海、ひとつの海のふたつの表情になります。
ひとつずつ手作業で仕上げるため、お店には少しずつ並べていきます。同じものは、二つとありません。あなたの部屋に、小さな深い海がひとつあったら——そう思って、今日も紙をちぎっています。
「瑠璃色の海」は、minne のお店でご覧いただけます。
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